お腹の脂肪を落とすサプリの働きと成分を専門家が解説

最終更新日 2024年6月21日

監修:望月みどり プロフィールを見る >
漢方養生指導士・健康管理士・サプリメントアドバイザー
多くの女性メディアにて執筆活動を行い、ミドルエイジからのダイエット法や、自分に合ったサプリメントの選び方など、幅広い知識と経験に基づいた情報を発信。
⻑年にわたり女性の健康と美しさに寄り添っている。
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「お腹の脂肪を落とすサプリって効果があるの?本当にお腹がへこむのなら飲みたいけど…」

「お腹の脂肪をサプリで解消したいけど、似たような商品が沢山あって選べない」

こんな悩みをお持ちではないでしょうか。

“お腹の脂肪を落とす” という言葉は確かに魅力的ですが、実際どんな作用があるのかが分かりにくいですよね。

類似した商品が数多く販売されているため、どれを選べばいいか迷ってしまう人も多いでしょう。

結論を言うと、「お腹の脂肪を落とすサプリ」と銘打った商品の中で有効といえるのは、次の2つの働きを持つサプリです

有効な「お腹の脂肪を落とすサプリ」に
期待できる効果
お腹の脂肪を燃焼させる 今ある脂肪を落とせる
糖質の吸収を抑える これ以上お腹に脂肪がつかないようにできる

しかしながら、こうした謳い文句を掲げているからといって、本当にその作用のある成分が配合されているとは限らないのが判断の難しいところです。

有効なサプリの見極め方として、3つのポイントが挙げられます。

  • 痩せることに特化したサプリは避ける​​
  • 天然由来成分のサプリメントを選ぶ
  • 複合成分配合のサプリを選ぶ

痩せることに特化したサプリは、体重を落とすことだけに執着して、体に必要な脂肪や水分まで奪われて不健康になってしまう可能性があるので注意が必要です。

そこでこの記事では、具体的にどんな成分が含まれていると良いのかも提示しますので、安心して「脂肪を落として綺麗になりたい!」という目的に合ったサプリが選べます。

この記事をおすすめしたいのは
こんな人です!
  • お腹の脂肪をサプリで解消したい人
  • お腹の脂肪を落とすサプリの効果に疑問を持っている人
  • お腹の脂肪を落とすサプリの具体的な効果を知りたい人
  • 健康的に綺麗に痩せて、その体型を維持していきたい人
  • 数多くあるサプリの中から、どれを選べばいいのか迷っている人

この記事を読めば、「お腹の脂肪を落とすサプリ」の効果が理解でき、安心と期待の持てるサプリを選ぶことができます。

今まで色々飲んだけど無駄遣いだった、ダイエットがんばってもお腹だけへこまない…という悩みを持つ方に役立つ内容ですので、ぜひ最後まで目を通していただけたらと思います。

「お腹の脂肪を落とすサプリ」とは|有効な2つの働きを持つサプリのこと

「お腹の脂肪を落とすサプリ」という言葉には惹かれますが、実際、どんな作用があるのかが分かりにくいですね。

具体的な働きがわからないため、「サプリで本当にお腹がへこむの?」と疑問に思っている人もいるでしょう。

冒頭でも述べましたが、「お腹の脂肪を落とすサプリ」とは、次の2つの働きを持つサプリのことです

お腹の脂肪を落とすサプリとは
  • ついてしまった脂肪を燃焼させる働きを持つサプリ
  • 糖質の吸収を抑える働きを持つサプリ

それぞれの効果を分かりやすく解説します。

「お腹の脂肪を落とすサプリ」を選ぶ前に、サプリでお腹が細くなる仕組みを、しっかり理解しておきましょう。

1-1.有効なサプリの働き①|ついてしまった脂肪を燃焼させる

「お腹の脂肪を落とすサプリ」には、お腹の脂肪の燃焼をサポートする働きがあります。

脂肪燃焼とは、体に蓄積された脂肪を分解・消費することです。

私達の体は年齢と共に基礎代謝※が落ち、消化されない脂肪が体、特にお腹まわりに蓄積されてしまいます。

※基礎代謝:呼吸や消化、心臓の鼓動のような基本的な生命維持活動で消費するカロリーの量のこと

運動や食事制限だけで、ついてしまった脂肪を消費して落とすのは容易ではありません。

そうした場合に補助手段として、代謝を活性化し、脂肪燃焼を促進するサプリのサポートが有効なのです。

サプリの摂取で期待できる、脂肪燃焼効果の具体例を挙げてみましょう。

お腹の脂肪を落とすサプリ|脂肪を燃焼させる効果の具体例
脂肪の分解を助ける 体に蓄積された中性脂肪を、エネルギーとして利用可能な脂肪酸に分解して、お腹の脂肪を消費されやすくする
脂肪燃焼の促進 脂肪酸をエネルギーとして消費するのに必要な酵素のはたらきを活性化して、脂肪の燃焼を促す
基礎代謝を高める 基礎代謝が上がるほど、脂肪を燃焼しやすい体になる

こうした効果が組み合わさることで、今ついているお腹の脂肪が徐々に落ちていきます。

脂肪を燃焼させるサプリの主な成分は以下の通りです。
成分の詳しい解説は、4.お腹の脂肪を落とすサプリに配合されていると有効なおすすめ成分をご覧ください。

サプリに含まれる「お腹の脂肪を燃焼させる」主な成分
  • ガルシニア
  • ビタミンB1、B2、B6
  • ブラックジンジャー
  • L-カルニチン

※効果には個人差があります。

1-2.有効なサプリの働き②|糖質の吸収を抑える

「お腹の脂肪を落とすサプリ」に期待できる2つめの効果は、糖質の吸収を抑えることです。

糖質は、お腹に脂肪がつく大きな原因になります。

しかしながら、糖質は、お菓子やフルーツだけでなく、

  • ご飯
  • パン
  • 麺類

といった毎日の主食に多く含まれているため、長期的に摂取を控えるのは厳しいところがあります。

無理な食事制限は、健康や美容を損なうリスクもありますので、おすすめできません。

こうした場合に、サプリの力を借りるのが有効なのです。

糖質の吸収を調整するサプリを摂取すると、食事に含まれた糖質が脂肪になってお腹に蓄積するのを抑え、健康的な体重管理をサポートすることができます

糖質がお腹の脂肪になる仕組み

食物に含まれる糖質の多くは多糖類や二糖類で、いくつもの糖がつながった形をしています。

これらの糖質は、そのままの状態では消化管から吸収できないため、糖を分解する酵素(αグルコシターゼ)のはたらきで、一つ一つに分解され単糖になります。

単糖になった糖は、グルコーストランスポーター(糖の輸送体)を通って小腸から血液中に取り込まれます。

体内に取り込まれた糖は、エネルギー源として利用されますが、使われずに余った糖は、肝臓や筋肉、そしてお腹の脂肪として蓄えられます。

また、多くの食物に含まれている糖質は、エネルギー源にはなるものの、摂取したときに血糖値が急激に上昇するのが特徴です。

血糖値が上昇したとき、分泌されるインスリン(ホルモンの一種)には、血中の糖分を脂肪に換えて体に溜め込む働きがあります。

糖質を摂りすぎたり、不規則な食生活で血糖値が急激に上昇したりするとインスリンが過剰に分泌され、脂肪が溜まって、お腹の出やすい体質になってしまいます。

今ついている脂肪を落とすだけでなく、この先も普通の食生活を送って、脂肪がつきにくい体にしていくためには、糖質の吸収を抑える成分配合のサプリで、血糖値の上昇を管理していくことが重要です

糖質の吸収を抑える働きのある、サプリの主な成分は以下の通りです。

成分の詳しい解説は、4.お腹の脂肪を落とすサプリに配合されていると有効なおすすめ成分をご覧ください。

サプリに含まれる「糖質の吸収を抑える」主な成分
  • セキレンカ
  • 桑葉
  • グアバ
  • サラシア
  • ギムネマ

※効果には個人差があります。

選択は慎重に!間違った「お腹の脂肪を落とすサプリ」を選ぶことによるデメリット

「お腹の脂肪を落とすサプリ」を謳った商品は、数多く販売されているため、選び方が肝心です。

実際に『お腹の脂肪を落とす』効果が期待できるのは、1章で解説した、

  • ついてしまった脂肪を燃焼させる
  • 糖質の吸収を抑える

の2つの働きを持つサプリだけなので、他のものは選ばない方が賢明です。

敢えて明言するのは、間違った「お腹の脂肪を落とすサプリ」を選ぶと、効果が得られないどころか次のような被害が出てしまう可能性があるからです。

間違った「お腹の脂肪を落とすサプリ」を選ぶことによるデメリット
  • 食欲抑制成分で健康被害が出る
  • 痩せすぎて見た目が悪くなってしまう

間違った選択をしないように、しっかり理解していきましょう。

2-1.食欲抑制成分で健康被害が出る

「お腹の脂肪を落とすサプリ」と銘打った商品に、食欲抑制成分が配合されていた場合、健康被害が出ることがあります。

サプリで無理に食欲を抑えたり、サプリを食事に置き換えたりすると、体に必要な栄養素が不足して、潤いや健康まで奪われてしまうことが少なくないからです

体に合わなかった場合、お腹の脂肪を落として美しくなるどころか、下痢や腹痛、むくみや倦怠感といった症状まで引き起こすリスクがあります。

2-2.痩せすぎて見た目が悪くなってしまう

「お腹の脂肪を落とす」と宣伝されていても、実は、痩せる=体重を減らす、ことを主眼においた成分配合のサプリかもしれません。

痩せて体重が減ると、結果的にお腹の脂肪も落ちる場合はありますが、それだけでなく、必要な脂肪や水分も奪われてしまうことが往々にしてあります

お腹の脂肪を落としてスッキリ綺麗になりたいと思っていたのに、サプリを飲んで、顔にシワやたるみができたり、バストやヒップのボディラインまで崩れてしまったのでは、何の意味もありません。

「痩せる」という言葉に安易に惹かれてしまう人は、痩せる=「お腹の脂肪が落ちる」ではない、ということを忘れないようにしましょう。

「お腹の脂肪を落とすサプリ」は、成分までしっかり確認して、あなたの目的に合った商品を選ぶようにしてください。

次章で、選び方のポイントを詳しく解説しますので、よく読んで頭に入れておきましょう。

お腹の脂肪を落とすサプリの3つの選び方

「お腹の脂肪を落とすサプリ」は、余分な脂肪を健康的に落として綺麗になりたい!という目的に合った商品を選びましょう。

選び方のポイントは3つ挙げられます。

お腹の脂肪を落とすサプリ|選び方のポイント
  • 痩せることに特化したサプリは避ける​​
  • 天然由来成分のサプリメントを選ぶ
  • 複合成分配合のサプリを選ぶ

良質なサプリを見極めるために、把握しておいてください。

3-1.痩せることに特化したサプリは避ける

「痩せる」ことを大々的に謳ったり、「痩せる成分が入っている」と宣伝しているサプリは避けましょう

先述のように、ただ体重を減らして痩せることと、お腹の脂肪を落とすことは同義ではありません。

サプリに含まれる「痩せる成分」によって、体に必要な脂肪や水分まで奪われて、不健康になってしまう可能性があります。

チェック!
国に認可されている痩せ薬は1つだけ

漢方薬を除いて、日本国内で唯一「痩せる」目的での服用が保険上認められている医療用医薬品は「サノレックス」という薬だけです。

有効成分「マジンドール」の食欲を抑制する作用によって、服用した人の体重が減る可能性があるのです。

ただし、サノレックスは医療用医薬品であり、使用条件として『あらかじめ適用した食事療法及び運動療法の効果が不十分な高度肥満症 (肥満度が+70%以上またはBMIが35以上) における食事及び運動療法の補助​​』という但し書きがあります。

かなり肥満がすすんで、食事や運動療法をしても効果が現れない人に適した薬であるということです。

しかも、依存症や副作用のリスクがある「サノレックス」は、使用期間にも制限があり、最大で3カ月しか使えません 。

参照: IV.肥 満の治療4.食 欲 抑 制 薬​​|日内会誌84: 1290~1294, 1995〕​​
​​サノレックス製品情報概要|富士フイルムファーマ株式会社​​

国が認めた肥満抑制剤でも飲む人や期間に細かい条件が定められていることから、薬の力で痩せさせることには健康被害のリスクがあることが分かります。

「痩せる」「激痩せ」といった宣伝文句が目立つサプリは、健康に悪影響を及ぼす恐れがあるため、避けるようにしましょう。

3-2.天然由来成分のサプリメントを選ぶ

2つ目のポイントは、原材料が何かをきちんと確認して、天然由来成分のサプリメントを選ぶことです。

サプリメントには、次のようなものがあります。

  • 自然素材からそのまま成分を抽出して作ったもの
  • 自然の素材を発酵して作ったもの
  • 自然の素材を微生物の働きなどを利用して合成したもの
  • 化学物質などを原料として合成したもの

自然の素材の中にはアレルギーを起こすものなどもありますので、天然のものだから絶対に安全とは限らない場合もあります。

しかし、一般に天然のものには、合成栄養素では補いきれない栄養素が含まれているので、質の良いサプリメントが多いといわれています。

さまざまな成分が呼応して、『糖質の分解を妨げながら、脂肪の燃焼をサポートする』といった効率的な働きが期待できます。

お腹の脂肪を落とすサプリは、安全性が高く、さまざまな成分の効率的な働きが期待できる、天然由来成分を選びましょう

天然由来成分かどうかの見分け方については、「5-1.原材料表示を確認する」​​をご参照ください。

3-3.複合成分配合のサプリを選ぶ

サプリの選び方の3つ目は、複合成分配合の商品を選ぶことです。

お腹の脂肪を落とすことが目的であったとしても、複数の成分で幅広くアプローチをすることで、単に体重を落とすだけではなく、さまざまな健康効果、美容効果が期待できます

たとえば「お腹の脂肪を落としたい」人の悩みは、実際には「お腹の脂肪」だけでなく、

  • 腸内環境の不調
  • 便秘
  • 高血糖や糖尿病のリスク
  • 運動不足
  • ボディラインの崩れ

など複数に渡っています。

そのためサプリメントを選ぶなら、今抱えている不調の原因にもアプローチしながら、お腹の脂肪を落とすことができる、複合成分配合のサプリメントが良いでしょう

チェック!
美容成分配合がおすすめ

女性の場合は、複合成分として、美容的な成分が配合されたサプリがおすすめです。

ダイエットしたせいで、バストサイズまで縮小して女性らしいボディラインがなくなってしまったり、栄養不足でシワや白髪が増えてしまった経験はないでしょうか。

お腹の脂肪が落ちても、不健康な老けた見た目になってしまったのでは元も子もないので注意が必要です。

ボディラインを維持して、肌や髪の艶も錆びさせないために、脂肪燃焼や糖質の吸収抑制に加えて、下記のような美容成分が配合されたサプリを選びましょう。

【サプリに含まれていると良い美容成分(例)】

  • プラセンタ:若々しい肌や健やかな体づくりをサポート​​
  • ワイルドヤム:美肌効果
  • コラーゲン:肌や体にハリ、ツヤを与える

お腹の脂肪を落とすサプリに配合されていると有効なおすすめ成分

選び方のポイントをお伝えしましたが、具体的にどんな成分が含まれていればいいかが分からないと、判断が難しい場合もあるでしょう。

ここでは、「お腹の脂肪を落とすサプリ」に配合されていると有効な成分を紹介します。

「お腹の脂肪燃焼をサポート」し、「糖質の吸収を抑制する働き」のある主な成分をまとめた下表をご覧になって、ぜひ参考にしてください。

「お腹の脂肪を落とすサプリ」
に含まれていると良い主な成分
① 脂肪の燃焼を促進する成分
ガルシニア インドや東南アジアに自生する植物

<効能>

  • 脂肪を燃焼する
  • 脂肪の合成を抑える
  • コレステロール値を下げる
ビタミンB1・B2・B6 体の代謝に不可欠な栄養素(水溶性ビタミン)

<効能>

  • 脂肪を燃焼する
  • 糖質をエネルギーに変える手助けをする
  • 皮膚や粘膜を再生する
ブラックジンジャー タイを原産とするショウガ科バンウコン属の多年草

<効能>

  • 脂肪の代謝を助ける
  • 血糖値と血中中性脂肪値の上昇を抑える​​
L-カルニチン アミノ酸の一種

<効能>

  • 脂肪の燃焼を助ける
  • 疲労感を和らげる
② 糖質の分解を阻害して体内への吸収を抑える
セキレンカ 中国の人々が幻の花と呼ぶサボテンの一種の植物

<効能>

  • 糖質の分解を阻害する(血糖値上昇抑制作用)
  • 脂肪燃焼作用
  • 抗酸化作用
桑葉 特有成分DNJというバリアサポート成分が注目

<効能>

  • 糖質の分解を阻害する(糖尿病予防効果)
  • 血中のコレステロール値、中性脂肪値を改善する
グアバ フトモモ科に属する熱帯性の低木

<効能>

  • 糖質の分解を阻害する(血糖値上昇抑制作用)
  • 含まれているポリフェノールの効果により、体内に吸収されるブドウ糖の量が減少する
サラシア その効果から『奇跡の植物』とも呼ばれている、インドなど熱帯地域に自生する植物

<効能>

  • 糖質の分解を阻害する(血糖値上昇抑制作用)
  • 脂質代謝を調整し体重の増加を制御する作用
③ 糖の吸収を阻害する
ギムネマ 糖にアプローチすると言われるインド産のハーブ

<効能>

  • 糖の吸収を阻害する(糖尿病を予防する)
  • 血糖値や脂質代謝を調整し体重の増加を制御する作用​​

「お腹の脂肪を落とすサプリ」を購入する際の3つの注意点

有効な成分を把握していただいたところで、ここでは “いよいよサプリを購入する” 際の注意点をお伝えします。

「お腹の脂肪を落とすサプリ」を購入する際の注意点
  • 原材料表示を確認する
  • 服薬している人は飲み合わせをチェックする
  • 安価に飛びつかない

「お腹の脂肪を減らすサプリメント」だけでなく、どんなサプリメントを選ぶ場合も押さえておくべき要点ですので、しっかり覚えておきましょう。

5-1.原材料表示を確認する

サプリの購入で失敗しないために、まず、原材料表示を確認してください

最初の方に天然由来成分が記載されているものは、基本的に良質なサプリメントと思って良いでしょう。

原材料は含有量の多いものから記載されている

原材料表示は、含有量の多いものから順番に記載するルールになっています。

表示の上位に化学合成添加物が多く並んでいるものは、有効成分よりも合成の添加物が多く含まれているということ、つまり肝心の栄養素が少ない可能性があるということです。

天然由来の原料を使用している場合には、表示上位に植物や大豆イソフラボン、酵母など、食べ物に近い名称が記載されています。

参照: 「健康食品」の安全性・有効性情報|国立研究開発法人 医薬基盤・健康・有効性情報

また、広告等で特定の成分配合をアピールしていることがあるかと思いますが、原材料表示の上位にその成分が記載されていない場合、有効成分の含有量が少ないということなので注意が必要です。

5-2.服薬している人は飲み合わせをチェックする

​​病院から処方された薬を飲んでいる人は、サプリを選ぶ前に飲み合わせをチェックしてください

飲んでいる薬と相性の悪いサプリを選んでしまうと、薬の効き目を薄くしてしまったり、最悪、症状を悪化させてしまうリスクが生じます。

薬とサプリの併用は足し算にならない可能性がある

サプリメントの中には特定の薬と相性が悪いものがあります。

それらを一緒に摂取すると効果は足し算にならず、むしろどちらの効き目も弱めてしまいます。

さらに、薬とサプリメントの相互作用により、症状が悪化してしまう可能性もあるのです。

たとえば、抗てんかん薬のフェニトインを飲んでいる人が、サプリで、ビタミンB6を摂取すると、薬の効果が弱まるリスクがあります。

その他、ビタミンC、D、Kや葉酸、ナイアシンなども、飲み合わせによって相性の悪い薬があるとされています。

参照: 厚生労働省e-ヘルスネット|食物と薬の相互作用(サプリメント編)

病院で処方された薬を服用している方がサプリを選ぶ際は、購入前に医師や薬剤師に飲み合わせについて確認するようにしてください。

5-5.安価に飛びつかない

3つ目の注意点は、安価な商品に飛びつかないことです。

一定額より安価なサプリには、それなりの品質の成分しか含まれていないと判断しなければなりません。

良い原料を使用してきちんと管理し、安定した品質のものを製造するにはそれなりの費用がかかります。

高額なら良いというわけではありませんが、サプリに関して、少なくとも「破格の安さで質の高いものはない」という認識を持っておいた方が良いでしょう。

サプリだけでは不十分!お腹の脂肪を落とすために徹底すべき3つの習慣

「お腹の脂肪を落とすサプリ」の選び方を解説してきましたが、どんな良質のサプリを選んだとしても、それを飲みさえすれば脂肪が落ちるかといえば、残念ながらそれは違います。

サプリはあくまでも「栄養補助食品」であり、脂肪を燃焼しやすい体質へ導くだけで、魔法の痩せ薬ではないのです。

サプリの効果を最大限に得るためには、サプリの摂取と併行して、以下のような生活習慣を身に着けることが重要です。

サプリの摂取と併行して身につけるべき生活習慣
  • 朝食を抜かない​​
  • 間食は上手に摂る
  • 夕食は就寝3時間前までに済ませる​​

今日から実践していきましょう。

6-1.朝食を抜かない

1つめは、朝食を抜かないことです。

朝食を抜くと、日中の活動するための元気が出ないだけでなく、昼食を食べ過ぎたり、血糖値が急上昇して、お腹に脂肪のつきやすい体になってしまいます

朝食を抜くと、昼食までの間隔が空きすぎてしまうため、体が次に入ってきたエネルギーを蓄えようとして太りやすくなってしまうのです。

また、朝食抜きで昼食を食べると、食後に血糖値が急上昇します。
すると、インスリンが過剰に分泌され、余分な糖が脂肪として体内に蓄えられて、脂肪の増加につながります。​​

お腹に脂肪のつきにくい体にするために、かならず朝食をとるようにしましょう。

6-2.間食は上手に摂る

お腹に脂肪をつけないために、間食は上手に摂りましょう。

具体的には、下記の2つに留意してください。

1日の摂取カロリーが消費カロリーを上回らないように、回数や量を考える
1日の栄養素の不足が補えるような質を意識する

間食には栄養補給だけでなく、気分転換や、生活に潤いを与えるなどの役割​​もあるので、我慢して止める必要はありません。

ただ、好きなだけ食べてしまうと、食事も含めた1日に摂取するカロリーが、消費するエネルギー(カロリー)よりも多くなり、脂肪が蓄積してしまいます

高カロリーの、洋菓子やスナック菓子は、1日のトータルの摂取カロリーが消費カロリーを大きく上回っていないかどうかを考慮して、食べる量や回数を調整しましょう。

さらに理想なのが、1日の栄養素の不足が補えるような質の良い間食をすることです。

たとえば、日本人に不足しがちなカルシウムを補う、牛乳、ヨーグルトがその類です。

亜鉛を補うナッツ類、ビタミン不足に最適なフルーツも良いでしょう。

ただ、こうした “体に良い間食” も、摂りすぎるとカロリー過多になります。

間食は、回数、量、質を考えて、賢く、上手に楽しみましょう。

6-3.夕食は就寝3時間前までに済ませる

生活習慣として気をつけたいのが、遅い時間に夕食を摂らないことです。

夜遅く食べると、食事からとったエネルギーが消費されず、脂肪として溜め込まれてしまいます

寝ている間にもカロリーは消費されますが、仕事や生活をしている日中に比べると、当然エネルギーの消費量(基礎代謝量)は少なくなります。

そのため、就寝直前に夕食を摂ると、食べたものを十分に消費できず、体に脂肪として蓄積されてしまうのです。

また、就寝前に体内に食物を入れると、睡眠中も消化や吸収の活動が続き、内臓が休まず働き続けることで、眠りの質が悪くなってしまいます。

寝不足の体は、代謝が落ちて疲れが取れず、より多くのエネルギーを蓄えようとするため、太りやすくなってしまいます。

余分な脂肪を溜め込みにくい体を手にいれるために、就寝の3時間前に夕食を済ませて、質の良い睡眠を確保することを心がけましょう。

まとめ

「お腹の脂肪を落とすサプリ」で効果があるのは、2つの要素を持っているものです。

  • 今ついている脂肪を燃焼させる効果
  • (これ以上お腹に脂肪がつかないよう)糖質の吸収を抑える効果

サプリの選び方と注意点をまとめておきましょう。

  • 痩せることに特化したサプリは避ける​​
  • 天然由来成分のサプリメントを選ぶ
  • 複合成分配合のサプリを選ぶ
  • 原材料表示を確認する
  • 服薬している人は飲み合わせをチェックする
  • 安価に飛びつかない

サプリの効果を最大限に得るためには、生活習慣も見直していきましょう。

健康と綺麗を楽しみながら手に入れられるように、この記事を役立てていただければ幸いです。

監修

漢方養生指導士・健康管理士・サプリメントアドバイザー 望月 みどり

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